どらねこ路地裏研究所

医療や福祉、社会のことを路地裏から見て考える

ヤンキー母さん

偏見だと叱られるかもしれませんが、昔、小児科で会うヤンキー母さんたちが好きでした。今や絶滅危惧種かもしれませんが

走り回っているわが子の頭をペシッとたたき

「うるさいよ、静かにしなさい!」

別のお母さん

タクヤー!座ってなさーい!こんにちはって言うんでしょ!」

「こんにちわー!!」

タクヤくん、大声、悪ふざけ

「ふふっ、こんにちは。 お母さん、キムタク好きなの?」と私

「そーなのよ、ハハハハハ、、全然似ていないけどねー」

 

ある日、学校に上がる前の子が熱を出し、くったりしているわが子を抱きかかえて

「先生、点滴してください」

若い真面目なドクターは

「カゼですから、薬を出します。水分を十分とって、体を冷やし、休ませると次第に良くなりますから~

世界では今、点滴をするよりも、自然治癒力、回復力を促すということが重要だと言われていて、、、」

熱心な説明が続きます。

ヤンキー母さん

「先生!世界はどうでもいいから、うちの子、治して!!」

「あ…、はい… 」そそと、点滴

(クククッ、先生の負け、、)

 

そう… 世界なんてどうでもいいんです。

目の前のわが子、愛を超えるものなんてないです。

 

目に見えないものに振り回されている

ネットの普及で、世界各地のことを見せてくれますが、いつのことなのか、この切り取ったワンシーンはどういうことなのか、本当はよくわからないのです。

(世界を視野にした慈善を否定しているわけでは毛頭ありません)

でも、今ここで重要なのは、自分の目で見て、手で触れていること、

ヤンキー母さんの真っすぐな愛情を超えるものなんてないな~

 

誰のため、何のため

親の面倒を見るため、働いて経済を回すため、税金を払って年金を支えるため に

この子がいるんじゃない

その利益や計算は、結果であって

目の前の子に対しては、距離感のある話で、人として、なんかあさましいというか、

現実の子どもと少子化の話の 距離というか溝はそのあたりにあるんじゃないでしょうか