「○○してもらっていいですか」
スーパーのサッカー台で買ったものをエコバッグに詰めていると、年長さんくらいの男の子がチョロチョロ騒いでいて、ママが
「静かにしてもらっていいですか!走らないでもらっていいですか!!騒がないでもらっていい⁉」
だんだん、ものすごいこわい声と顔で言っているのに、チョロスケくんはおさまらず、そのうち全部入れ終わり
「静かにしてもらっていいって、言っているのに!」と言いながら帰って行きました。
「○○してもらっていいですか」
流行りの言い回しですね
ヘンだな、と思ってしまいます
「○○してもらっていいですか」は、言葉からすると、懇願であり、少なくとも自分と対等か上の立場の人に、ものを頼む言い方です
子どもは対等でもないし、立場は上でもありません
「○○しなさい」と、社会的に妥当なことであれば、ダイレクトに命令してもいいわけです
どんな流行で、誰が言い出したんでしょうね。
ママが、鬼の形相で「静かにしてもらっていいですか!!」というのは、こわいですね
私がこんなに頼んでいるのに、そうしてくれないあなたはひどい人だわというメッセージと怒りを送っているような感じです
それなら、「うるさいわよ」「静かにしなさい」と言われたほうが、反抗もできるし、まだキズは浅いです。
チョロスケくんのように、そんなの無視できる子どもならいいですが、それを真に受けて従わない自分はひどい人間だという縛りを植えつけられたり、自分は親や人から敬われ、頼まれて、行動する人間なんだという勘違いも生まれてしまうかもしれませんね。
聞いた話ですが
大学を卒業して就職してまもなく、「仕事はどうですか」とたずねたところ
「上司が上から目線でモノを言う」と、言った若者がいたそうです。
少なくとも、学校を出て、就職し、する仕事は業務命令であり、「お願いですから、この仕事をしてください(仕事してもらっていいですか)」なんてことは、ひとつもないのに(もし言われているとすればそれはイヤミです😼)、小さい子どもの時から「○○してもらっていいですか」と育てられると、何となく前途多難なような気がします。